居心地の良い植木鉢を
土のこと
私は地方の窯場にいるわけではないので、粘土も原土も信楽や益子等から取り寄せています。
粘土というのは掘り出した物をそのまま使うことは稀で、一般的には
・機械ですりつぶす
・圧力をかけ叩く
・濾(こ)す
・何かを足して調整する
など、何段階もの工程を経てロクロで挽ける粘土として完成します。
これを全て手作業でしていたら大変なことなので、希望の色・質感・粒度の物を注文して送ってもらえるのはありがたいことです。
原土
私は植木鉢を作っていますが、以前、植物のためには原土がいいと聞きました。
原土は荒い粒や細かい粒が入り混じっているので、画一的でない環境が植物にとってはいいのかなぁと思っています。
となると原土の粗野な質感を残すことになるのですが、その場合はロクロでは挽けません。
原土
素焼き, 本焼き
今行っている新しい試みは、ロクロで挽かず、手捻りが可能な最低限の工程を経た原土での制作です。
植物にとって居心地の良い原土の特質を生かしつつ、モダンなデザイン性のある植木鉢を目標に試行錯誤しています。